東京大学駒場キャンパスの「レーニン体育館」

概要

東京大学駒場キャンパスにあった「トレーニング体育館」を「レーニン体育館」とするいたずらがあった。

「トレーニング体育館」→「レーニン体育館」

まずは以下の写真を見てほしい。2012年6月に東京大学の駒場キャンパスで撮ったものだ。

東京大学駒場キャンパスにあったトレーニング体育館。窓に本来は1文字ずつ「ト」「レ」「ー」「ニ」「ン」「グ」「体」「育」「館」と書かれた紙が貼ってあった。しかし、「ト」と「グ」の紙が外されてしまい、「レーニン体育館」となってしまっている。また、これとは別に窓に「トレーニング体育館」と手書きで書かれた紙が貼られている。

この建物は「トレーニング体育館」と呼ばれる体育館なのだが、「ト」と「グ」が外されて「レーニン体育館」となってしまっている。ロシア革命の指導者のレーニンの名前を冠した体育館のようになってしまったのだ。

「トレーニング体育館」を「レーニン体育館」とするいたずらはもっと昔からあったようだ。マルクス経済学者で東大教授を務めた塚本健は、1986年に以下のように書いている。

わたくしの職場に、レーニン体育館がある。

もともとは入り口に、トレーニング体育館の文字が埋め込んであったのだが、トとグがとれてしまった。昨年四月、大学当局が修復して、トレーニング体育館となった。やはり直されてしまうのだなあと思った。

ところが最近とおりかかると、またもやレーニン体育館となっているではないか。

塚本健．(1986). 「レーニン体育館」『国際労働運動』16(1), 174.

トレーニング体育館は1964年6月にできた^[1] そうなので、もしかしたらもっと昔からこういういたずらはされていたかもしれない。なお、トレーニング体育館は2021年に取り壊されたので、もうこのいたずらはできない^[2] 。

脚注

東京大学百年史編集委員会．(１９８７).『東京大学百年史部局史四』東京大学． http://hdl.handle.net/2261/00078987 の p.286 [↩]
東京大学教養学部．(2021).「トレーニング体育館解体工事（2/8～3/31）」 [↩]